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執筆者の写真武将様

白犬

本日浪速はよき天気。雲が多めで暑さ控えめ。たまにはよいよい。過ごしやすいお天気でありました。本日ゴエ爺は朝から寺子屋に行き水泳の監視員をしに行っておりまする。子供達を集めて昔の武勇伝を語っておりましたが子供達は聞いておりませぬでした。

皆々様いかがお過ごしでありまするかな?


本日武将様は城下町へと。先に言うておきまする。揉めました。久方ぶりにぷちんときたのでありまする。


事の始まりは先月の出来事。携帯料金の支払いの葉書が城に届いておらんかったのじゃ。故に近くの店に行きまして窓口でお支払いを。その際に葉書が来ておらん事を伝えた。すると色々調べてくれたが何故葉書が来ておらんのかはっきりとした原因は分からず。その際に

「引き落としにされまするか?」

と聞かれたがその日は断った。また今度でいいわ、と。


そして今月。また葉書が来ておらんかった。なもんでまた窓口でお支払いをしようかと。本日お稽古であったもんでそのついでにお支払いする事に。お店に到着すると長蛇の列。話を聞くと三十分待ちとの事。


一軒目を諦め次の店を探す事に。そして二件目を見つけたもんでそこで支払いをする事に。運良く空いておる。客は武将様一人。中には殿方二人と女一人。

武将様が席に座ると殿方一人が女に向かって行くように指示。女は「なぜゆえに私が?」と言わんばかりの顔で武将様の所へ。


その時に「ん?」と思うた。客にその顔を見せるのか?と。その女は二十代前半くらいかと。

そして支払いの手続きを。そして言われた値段を支払った。窓口なもんで手数料が二百二十円かかる、と。それを含めた小判を払った。

そしてその女が武将様に言うた。

「引き落としはされませんかな?」と。

武将様は

「いつも葉書で払うておる」

「今から引き落としの手続きしましょうか?」


武将様

「今は時間が無いもんでいい。今度近くの店でやってもらう」と。


すると女は小馬鹿にするような感じで

「ふふんっ」と鼻で笑った。


武将様は一瞬「おん?」と思ったが深呼吸。我慢をしました。昔の武将様なら「なんじゃ鼻で笑うて!」大声を出しておったが今の武将様は違う。成長しました。


そしてお釣りを持ってきて女が


「本当に五分も時間がありませんか?手続きすぐに終わりますもんで」


武将様

「すぐに出なければなりませんので、またやっておきまする」


ふっん【鼻で笑い】

「何か、、またやっておくと言いながら絶対やらなさそうな感じの方ですよね?」


武将様

「ん??」


「何か、そんな感じに見えます」


ぷっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっちぃぃん。


心の中で

「落ち着け落ち着け深呼吸深呼吸。大声出すな。切れるな。切れてもせめて小声で」


武将様

「ん?どう言う事だ?それは客に対して大変失礼ではないか?」


女はふてくされた顔でため息。


武将様

「おい、お前は下がれ。上の者出せぇい」


女は武将様を睨みながら奥へ


男が武将様に寄って来て

「お話しは伺いました」


武将様

「何と聞いたんじゃ?」


「一度ご案内をして断られたが再度ご案内をしてしまったと」


武将様

「そんな事で怒っておるわけではない。女は武将様にやらなさそうな感じと言うたんじゃ。やらなさそうな、とは何だ?武将様の何を知っておる?」


「そんな事が。大変失礼しました。口を滑らせただけかと」


武将様

「接客と言う物を分かっておらんようじゃな。別に客が上であんたらが下とは思うておらん。ちゃんと小判は支払う。手数料も支払う。手続きはまた今度しておく、と言うた武将様に対して、なぜ故にしなさそうな感じの方、と言う言葉が出るのだ?何だその小馬鹿にした様な言い方は?」


「大変失礼しました」


女は男の横でふてくされた顔で軽く頭を下げる。


男は武将様の真横に来て店の端っこに連れて行かれた。武将様は席を立ち店の端へ。


それから十分程話しをした。


武将様

「武将様は、しなさそうな感じの方ですね、と知ったふうな口を利かれた。次は武将様の番じゃな。女に対して想像で物を言うてよいのじゃな?」


「どんな事を?」


武将様

「お主育ちが悪そうな感じの方じゃな?と」


「それはちょっと」


武将様

「お主性格が悪いじゃろ?顔に出ておりまする。そんな感じの方かな?と」


「それはちょっと」


武将様

「なぜ故に女が言うのは良くて武将様が言うのは駄目なんじゃ?言われた武将様だけがぐっと堪えればいいのか?ではそうはっきり言うてくれ。我が社員は武将様に失礼な事を言いましたが武将様は言い返さずにぐっと堪えて帰って下さい、と」


「それはちょっと」


武将様

「今流行りの「何はら」とやらは武将様には関係無いからのぉ」


「本当申し訳ありません」


武将様は一切大声を出さず小声でお話しをしました。一向に話しが進まんので武将様はそのまま帰りました。


この事を稽古前にゴエ爺に話すとゴエ爺は一言。


「手続きする時間めちゃくちゃありましたな」

と言われたのでありまする。


むしゃくしゃしながら長々と話す武将様の話しをただただ聞いてくれたゴエ爺。そんなゴエ爺と本日お稽古して帰ってきたのでありまする。


本日も皆々様。

よき一日になりまするように。

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